*= 完結済|★=New up|メインストーリー番外編(長編)番外編(短編)

 

 

メインストーリー

Keywords; #SF #空想科学 #自警団 #ブロマンス #上司と部下

アンダーライン*

人より鋭い五感を持つ松本は貴族出身である隊長・六条院とともに都市国家<ヤシヲ>の自警団<アンダーライン>第三部隊で職務にあたる。都市国家の中で起きる密採掘/不法労働、密造などの事件を解決するうちに明かされる隠された国家の過去の研究とは。(同人誌版

  • 第一話 Fluorite(CaF2)

    一、――その日は雲一つない晴天だった。「本日より第三部隊副隊長を務めます松本山次《まつもとさんじ》です」 どうぞよろしく、と三十名ほどの隊員の前で頭を下げたのは、二十代半ばの若い男だった。小麦色の肌に鳶色の髪、そしてハシバミ色の目が印象的な…

  • 第二話 Moonshiner

    二、――その日は梅雨の合間の貴重な晴れの日だった。「ただいまー」夏本番はまだだけど暑いな、と言いながら松本は、その家の引き戸を開けた。実に八年ぶりの我が家だ。本日が公休日となっている松本は、【住】地区二十番街〈ウプシロン〉に帰っていた。【貴…

  • 第三話 Ennui Twins

    三、――その日は夏の終わりの曇天だった。「……夏も終わりなのにまだ暑いな」松本の出勤時間は一定だ。感覚が鋭すぎてハンデになってしまう時もあるが、基本的に健康優良児である彼は毎朝五時半には起きる。その後、調子を確かめるようにランニングに出るの…

  • 第四話 Eternal Dolls

    四、――その日は晩秋の小春日和だった。「――集団自殺?」あまり耳にしたくない単語を朝から聞かされて、松本は眉をひそめた。松本に話を持ち掛けた櫻井は、手元の資料に目を落とす。「はい。最近ちょっとずつ起きてるんですよ。集団といっていいのか微妙で…

  • 最終話 Good-bye our sweet stray dogs 前編

    五、――その日は春の手前の肌寒い日だった。「〝ノライヌ〟と名乗る集団を知っているか」「……?」隊舎にて、出勤してきたばかりの松本へ六条院から唐突な質問が投げかけられた。松本はロッカールームから持ってきた腕章を装着しながら首を傾げる。「いえ、…

  • 最終話 Good-bye our sweet stray dogs 後編

    星野を証人保護施設に送り届けたのち、休日出勤なのだから早く帰れと〈アンダーライン〉隊舎を追い出された六条院は特に行く当てもないまま、真っ直ぐに自宅に帰った。会議、星野との対話や送迎であっという間に時間は過ぎており、自宅に着いたときには、あた…

  • アンダーライン舞台設定

    ★舞台★世界の東端に位置する都市国家<ヤシヲ>。<世界を滅ぼす>大戦の後に成立した都市国家であり、法治国家として通常の国家と同様に存在している。国は以下の四つの地区より構成される。【中枢】地区自警団をはじめとする国の…

★ピュア・ペネトレイション

アンダーライン最終話から五年。特殊事情により自警団<アンダーライン>第三部隊の副隊長は二人になり、新任副隊長が松本を訊ねてきた。再び様々な事件に関わるうち、まだ過去は過去になりきっていないことが明らかになる。彼らが最後に見たものとは。
Last update>>5/29 第四話1ページ目更新

  • 第一話 Reproduction

     夜、街灯もない田舎道を自動車でひた走る。 人力運転の自動車が主流だった〈アンダーライン〉においても、ずいぶんと入れ替えが進み、今や大半の自動車が自動運転技術を搭載したものに変わった。 だが、相変わらず【住】地区二十番街〈ウプシロン〉に向か…

  • 第二話 Don’t miss the imposter!

    二、 ――その日は、夏の手前の蒸し暑い日だった。「またデジタル詐欺ですか?」 と、〈アンダーライン〉第三部隊執務室で苦りきった顔をしているのは眞島だった。デジタル化が進んだ都市国家〈ヤシヲ〉において、金融機関もデジタル化が進んでおり、いわゆ…

  • 第三話 Candy, Jam and chocolates -3 years ago-

    三、 ――その日は冬の終わりの寒い日だった。「違法薬物の検挙、」「そう、最近激増してるんですよ。大体長い休みを挟むと増えるものなんですが、今年はちょっとペースが異常ですね」 冷える指先を擦り合わせながら松本が〈アンダーライン〉に出勤すると、…

  • 第四話 The gifted Child of God

    四、 ――その日は夏の終わりの日差しが強く、暑い日だった。「え、眞島副隊長のお父さんって〈中央議会所〉の副所長さんなんですか?」 雑談から発展した話に眞島は苦笑しながら首を縦に振った。〈中央議会所〉は自警団〈アンダーライン〉の上位組織であり…

 

番外編(長編)

或る都市のネオンブルー*

【住】地区七番街<イータ>の宝石店からダイヤモンドよりも高値で取引されるパライバトルマリンが盗まれたと連絡が入った。しかし、逮捕された二人組の身体をどれだけ調べても盗まれた宝石は出てこない――行方不明の宝石を探して<ヤシヲ>内の捜索が始まった。(同人誌版

嶽中の千手*

※3/5発行本サンプルを掲載
その日、松本に入った連絡は【住】地区十七番街〈ロー〉の遭難者捜索への支援要請だった。同行者が忽然と姿を消した、という通報者の言葉の意味するところとは。※微ホラー(同人誌版

浴槽とスーツケース*

※3/5発行本サンプルを掲載
降りしきる雨の中、放置されていたスーツケースが不審物として通報された。中には溺死をした若い女性の遺体。誰がどういう意図で死後の工作を行ったのか。(同人誌版

 

番外編(短編)